天山石　紺碧　（てんざんいし　こんぺき）

石の採石場のことを丁場(ちょうば）といいます。当社では良い墓石を建てるために良い原石のみを厳選して使うことを追求しています。今回は天山石紺碧をご紹介します。

天山石紺碧とは

佐賀県唐津市の採掘元である天山石材様の丁場で採掘された天山石のなかでも厳選された原石のみを選び抜き、合格したものだけを天山石紺碧として、墓石材として使用しています。特に紺碧は原石の流通・管理に力をいれており、トレーサビリティの導入により、墓石を建てられた顧客がどの原石を使用したのか、本物の原石を使っているのかを採掘元である、天山石材様のＷＥＢサイトから検索可能なことです。この原石を使い、さらに国内最高水準の工場で加工された墓石だけを天山石紺碧の墓石と呼ぶことができます。

採掘現場の様子

佐賀県唐津市中心部から車で30分程の場所にある、日本の原風景とも言える静かな山里に採掘場所があります。採掘現場には、折り重なるように巨大な玉状の石が埋まっており、その玉状の石を掘り出していきます。石を採掘している、その姿はまさに“石に挑む”と言える様な姿です。

石のプロも認めるその品質

その魅力は、国産材の中でもNo.1～No.2を争う吸水率の低さと抜群の硬度からくる艶持ちの良さです。少し紫がかった濃い青味が特長の高級青御影石として大変人気があります。他の有名国産材と比較しても透明度が高く、青深いその石目は、降雨後や歳月を経ても変色がほとんどなく、日本の風土に適しており、墓石材として理想的です。中でも、本家の採掘元である「天山石材」ブランドは、石屋さんの間では有名です。

産地と石材物性データ

[比重]（ｔ/㎥）2.69　[吸水率]（%）0.09[圧縮強度]（N/ｍ㎡）194
唐津くんちや呼子のいか、虹の松原で有名な佐賀県唐津市（七山地区）で採掘される国内トップクラスの墓石材です。昭和40年代から採掘され、現在単独の採掘場としては販売量日本一と言っても過言ではないほどの墓石用御影石です。

品質の良さが全国に知れ渡り人気が急上昇！

従来は主に、九州方面で長く使われていましたが、その堅牢度や艶持ち、色合いの良さから近年、中国、四国方面や関西圏を中心に人気に火がつき、今では中部方面や関東圏まで幅広く使われるようになっています。地方の銘石から、全国区の銘石になった素材です。

トレーサビリティとは？

トレーサビリティとはTrace（追跡）Ability（可能）を組み合わせた用語です。食品などによく使われ、インターネット等を使用し、例えば食品の生産履歴をさかのぼって明らかにできる仕組みのことです。
例えば牛肉を例にとりますと、等級を示すＡ４Ａ５ランクなどの表示をお肉屋さんやスーパーマーケットなどで目にされるかたもみえると思います。まず牛に産まれた時点で一頭ずつ個体識別番号を付けます。この個体識別番号は肥育、と畜から流通、販売に至るまで一貫して継承され、消費者の手に渡る最終商品ではパック等に番号が表示されます。消費者はこの番号を使いホームページから牛の生産履歴を知ることができ、どこで生まれ、どこで肥育されたかなど詳しい情報を得ることができ、安心して牛肉を食べることができるという仕組みです。
このトレーサビリティを天山石紺碧に導入することにより、従来から国内最高水準の墓石材でしたが、さらに信頼性が高まりました。

なぜトレーサビリティが墓石に必要なのか

墓石に使われる石は主に花崗岩（みかげ石）が使われています。その花崗岩の中でも多数の種類があり、国産の高額な墓石から、中国産の安価な墓石まで価格にはかなりの幅があります。牛肉などでも安価な国産牛を高価な和牛として販売し昨今問題になっていましたが、墓石も安価な中国産を仕入れ高価な国産として偽装し販売している販売店で、気づかず偽物を購入してしまうという事態になりかねません。そこで産地証明書に加えて、どの原石を使ったのか、そもそも本物なのかをお客様が直接検索できる仕組みとなっており、偽物の墓石の排除には効果的です。

全てが揃っている石（人気、実力、加工品質の高さ、原石の品質証明）

従来から天山石は、硬くて吸水率も低く、数値でも、人気度でも国内最高クラスの墓石材のひとつでした。当社でも過去に天山石で建立させていただいた墓石には産地証明書をつけていますし、他の国産墓石も産地証明書をつけています。今回、天山石材様のトレーサビリティの導入により、本物の原石を使用しているかをお客様ご自身で当社を通さず直接確認可能であり、他の石にも普及すると墓石業界や墓石の品質向上にも役立つなと考えますし、現時点でこれら全てが高い水準で提供できるのは、天山石紺碧のみです（本記事執筆時点）。